「保護猫兄妹2匹と暮らす元人間犬系(?) Vtuber」として活動する甘犬もか(あまいぬ もか)さん。2022年の本格デビュー以来、KDDIやNTT docomoといった大手企業とのコラボレーションや、都心の巨大ビジョンへの掲載を次々と実現しています。
なぜ彼女は、事務所に所属しない「完全な個人(フリー)」でありながら、これほど広範な商業活動を広げることができたのか?活動の原点から、その裏側にある独自の戦略、そして現在の挑戦に至るまで、その実像に迫りました。
VTuber活動の原点—「推し」に導かれて

ー まず、Vtuberとして活動を始めたきっかけを教えてください。
甘犬もか:Vtuberになる以前から、友人たちとゲーム配信をしていたのですが、実家で介護の手伝いをしていた頃、夜間にぽっかりと空いた時間が増えたんです。そんな時、たまたまにじさんじの不破湊さんの3Dラジオ体操配信を拝見して、それが夜間から朝方までの大きな支えになりました。
「私も、誰かの生活の一部になれるような活動がしたい」と思い、Vtuber活動への興味が芽生えました。不破湊さんは、私にとって活動を始めるきっかけを与えてくれた、今も変わらず推し続けている「憧れ」であり「神様」のような存在です。
ー 個人勢として、モデル制作やSNS運用はどのように進めたのですか?
甘犬もか:以前のモデルが使えなくなり、ダメ元で、憧れの不破湊さんのイラストを担当されていたとまつかぜさんに依頼しました。まさか引き受けていただけるとは思わず、本当に運が良かったと思っています。モデリングはINOさんにお願いしています。
SNS運用や配信技術のノウハウは、仲の良いVtuber仲間たちとの「作業通話」を通じて、情報交換しながら学んでいきました。この横の繋がりが、個人で活動する上で非常に重要だと感じています。
フリーだからこそ可能になる「攻め」の商業戦略
ー 大手企業とのコラボレーション実績が豊富です。案件はどのように獲得しているのですか?
甘犬もか:お声がけいただくこともありますが、基本的には全て一人でやっています。今は、むしろ自分から「一緒にやりませんか?」と営業を仕掛ける側でもあります。
案件の幅は、ゲーム案件、ボイス販売、イベント企画の公式番組司会など多岐にわたります。これらは、日々の配信を通じて培ってきた実績と、積極的に動く姿勢が実を結んでいるのだと感じています。
ー 特に都心の街頭ビジョンに4回も掲載されているのは驚きです。これはどのような活動の成果ですか?
甘犬もか:秋葉原、渋谷、新宿、原宿といった街頭ビジョンへの掲載は、主に提携企業様が行うイベントのランキング入賞や、ボイス販売の上位達成などによるものです。

ー グッズ販売についても教えてください。Boothなどを利用せず、提携先の公式ECサイトからの販売が多いようですね。
甘犬もか:はい。自分でBOOTHなどを立ち上げるよりも、提携先の公式ECサイトから販売する方が、素材を送るだけで済むので作業が楽なんです。その分、コンテンツ制作や配信に集中できるので、個人で活動する上で効率を優先しています。
長時間配信でコアファンを掴む方法とFANMEの評価
ー 普段の配信は、FPSなどのゲームが中心で、長時間になることが多いと聞きました。
甘犬もか:ゲームが好きなので、YouTubeのアーカイブ上限である12時間を超えてしまうこともありますし、過去には24時間企画配信も行いました。長時間配信を支える原動力は、純粋にゲームが好きだという気持ちと、丸一日かけて20人以上のVtuberと交流するような大人数企画の楽しさにあります。
ー ファン層はどのように変化しましたか?
甘犬もか:TikTokを始めてから、ファン層は大きく変わりました。以前は20代後半から50代後半が中心でしたが、現在は10代まで広がり、幅広い層の方に見ていただいています。ただ、やはりコアなファンは圧倒的にYouTubeの配信に来てくださっています。

ー 今回初めてFANMEを使ってみてどうでした?
甘犬もか:スマホでの視認性が非常に高いと感じました。リスナーさんからも「どうすればいいか分からない」といった質問がなく、グッズ購入や応援イベントへの参加がスムーズだったのは大きなメリットです。操作性がシンプルなので、幅広い年齢層のファンにストレスなく使ってもらえるのは助かりますね。
VTuber活動の継続と未来への展望

ー Vtuber活動と並行して別の仕事もされているとのことですが、活動と仕事の両立について意識していることはありますか?
甘犬もか:はい、今年の5月から仕事を再開しました。両立で大事なのは、やはり体力と時間管理ですね。幸い、会社は非常にホワイトで定時になると上司から「早く帰ってね」と促されるので、無理なくVtuber活動に時間を使えています。これまでのクリエイター活動で培った知識やノウハウが仕事にも活かされているのは大きいです。
ー 今後の目標について教えてください。
甘犬もか:今後は、ファンの方と直接交流できるオフラインのリアルイベントを開催したいです。それと、歌は好きなので、いつか音楽活動にも挑戦したいと思っています。そして、今は個人で活動していますが、将来的には信頼できる事務所に所属して、安定した環境で活動を続けたいという希望もあります。
ー 最後に、いつも応援してくださるファンの方々へメッセージをお願いします。
甘犬もか:普段は照れ臭くて「ありがとう、バイバイ」くらいしか言えないのですが、配信外のSNSやDM、ファンアート、感想のハッシュタグ投稿などは、本当に大きな助けになっています。落ち込んだ時に見ると、すごく元気になれるんです。ファンの皆さんは、私にとって「存在がでかい」。これからも応援よろしくお願いします!

自らを「元人間犬系」と称しながらも、その活動は極めてプロフェッショナルな戦略に裏打ちされていました。憧れである「推し」の背中を追い、フリーランスという立場をハンデとせず、むしろ強みとして大手企業との実績を積み重ねる甘犬もかさん。クリエイターとしての知識を活かし活動を続ける彼女の今後の挑戦と、ファンとのさらなる絆に注目していきたいンミ!


甘犬もか
甘犬もか(あまいぬ もか)さんは、「保護猫兄妹2匹と暮らす元人間犬系(?) Vtuber」として2022年5月25日に本格デビュー。
現在は事務所に所属しない完全な個人(フリー)として活動しており、YouTubeでの長時間ゲーム配信(FPSなど)をメインコンテンツとしつつ、TikTokライブで幅広いファン層を獲得しています。KDDIやNTT docomoなどの大手企業とのコラボレーションや、都心の街頭ビジョンへの掲載といった広範な商業活動を成功させている、今最も注目されるVTuberの一人です。

